覗いてみよう いすみの未来

人が何かを学ぼうとする時、その人はこれから学ぶ何かをまだ手にしていません。そのため、その学びの中身や内訳もまだ分かっていません。その学びが自分をどこに連れて行ってくれるかは、自分にも他人にも分からない。学びとは予測不能な行為です。

では、人を学びに向かわせるものとは何でしょう？それは野性的直感です。何だか楽しそうに感じたり、自分に必要そうに思えたり、先行して学んでいる人達に魅力を感じたり。根拠も保証も無いけれど、自分を明るい未来に連れて行ってくれる予感がする。学びとは、未来に向かって開かれた、未来の可能性そのものです。

いラセンはその名の通り、学びの場です。毎月、視点や方法を変え多様な学びを企画しています。そこで、今月の活動日は「未来」を梃子（てこ）にして学びを得たいと思います。この5年間、移住者を中心にいすみの方々を沢山訪問させてもらいました。移住の経緯、暮らしやビジネス等、それまでの話、つまり過去の話をお聞きしてきました。今月は視線を180°変えて、未来の話を聞いたり語り合ったりしてみたいと思います。

午前は、コロナ禍に移住し酪農を始め、それを大きく育てていこうとクラファン真っ最中の小松さん夫妻が思い描く未来のお話をお聞きします。午後は、関東学院大学の立山先生が開催する、いすみ鉄道の未来について語り合うワークショップに参加します。それらで触れられるのは、いすみの未来のほんの一部です。しかしながら、そこでの未来の手触りが皆さんの新たな学びを起動してくれるかもしれません。

いすみ鉄道を語る（外部ワークショップの参加）

大学の学外授業の一環として、いすみ鉄道に関わる多様な人々が自由に意見を交換し、いすみ鉄道といすみの地域資源を考えるワークショップです。当日は、いすみ鉄道の職員さん、大原高校の生徒さん、いすみラーニングセンターの皆さん、そして関東学院大学の学生が参加し、さまざまな視点を交えた交流が実現しそうです。

主催：立山 徳子さん（関東学院大学人間共生学部共生デザイン学科 教授）
専門は都市社会学。近年、「若者の田舎暮らし」という新しい社会現象に注目して、インタビュー調査を実施。都市生活の困難や不安を背景にした＜生き抜き戦略＞として「若者の田舎暮らし」の可能性を研究中。同時に学生をいすみ市に連れ出し、空き家とそこに住む人の再生など調査実習も。いすみ市在住。自称、”田舎に住む都市社会学者”。