2025年4月26日(土)開催

地域コミュニティと絵本

あなたは一冊の本に背中を押してもらった経験はありますか?

 

私たち夫婦は3年前、街開きから40年ほど経った千葉市緑区の住宅地に、東京都町田市から移住してきました。主人はコロナ禍で在宅勤務が主でしたので、少しでも早いうちに、その土地に慣れる意味もあって、定年を一年後に控えていたのですが千葉へ移住しました。よほどの事がない限り、ここは終の住処になる事を考えての決断でした。

 

正直な事を言うと、最初の一年はへこたれてしまう事が多かったです。まず、日々の買い物事情。交通事情。覚悟はしていたものの、車の運転ができないわたしにとって、これはかなり大きな問題。でも、それよりももっと大きな問題は、「何気ない話ができる人間関係」が、なかなか作れなかった事。そんな時、本屋さんである一冊の本に出会ったのです。青山美智子さんの「お探し物は図書室まで」。短編集です。定年退職をした主人公が、10個入りのお菓子の詰め合わせを自分の人生と重ねて、8個食べてしまった残り2個が、残りの自分の人生だと考えています。これからの人生は「残り物」、「余り物」だと。そこで出会う司書さんとのやりとりで、彼は気づきます。10個入りのお菓子は、どれを食べても同じ美味しいお菓子、つまり、自分の人生も、どこを切り取っても大切さは変わらないことに。

 

はっとさせられました。
私も子どもが巣立って、いわゆる更年期に入り、若い頃と違って身体のあちこちに変化が現れ、なんとなくこれからの人生を「残り物」として受け止めていたのかも知れません。

 

私は、この土地に辿り着くまでに、大阪、京都、横浜、町田と転々としましたが、不思議な事に、図書館が側にあるところで生活していました。そこで、出会った人と今でも繋がっていたりもします。そして、今暮らすこの街も、実は今までで一番近い、歩いて五分のところに、公民館に併設された図書室があります。

今、私は、この公民館で、地元の小学校の子どもたちに絵本を読み聞かせをするサークルに所属しています。何気ない話ができる、仲間、友人ができました。新しい生活が動き出しています。

 

本が、図書館が、人と人を繋いでくれた事を実感しています。

 

いすみというこの街に、ご縁があって通わせて頂いて、様々な素敵な人達に出会いました。移住者が多い街。この街にも、私のように、本や図書館で人と繋がって生活をしている人がいるのなら、ぜひお話しを伺いたいと考えています。

ゲスト紹介

株式会社スターレット 代表取締役社長
三星 千絵

プランナーより

私は、夫の定年を機に東京都町田市から千葉市緑区越智町に移住しました。
色々悩みながらの二年半でしたが、一冊の本と近くにある公民館の図書室での出会いによって、今、地元の小学校で絵本の読み聞かせと、近くにある文庫のお手伝いをしています。一移住者として、地域の中にどうやって溶け込んでいったらいいのか、思考錯誤の毎日です。

今回はゲストとしてお迎えした?星空の小さな図書館?の三星さんに、移住者と地元の方々が本や図書館を通してどのように繋がっているのか、素敵なエピソードが聞けるのではと、わくわくしています。

タイムスケジュール

10:45 訪問@星空の小さな図書館
12:10 移動
12:40 昼食@長南西小カフェ
13:30 企画@長南ビブリオカフェ参加
15:30 夕礼
16:00 解散

長南ビブリオカフェ

「人を通して本を知る。本を通して人を知る。」をテーマに、参加者それぞれがおすすめの本を紹介し合いながら交流を楽しむ会。

 

長南町出身の今井洋祐さんが運営し、廃校を活用した宿泊施設の図書室を拠点に、本をきっかけに人と人がつながる場を育んでいます。(毎月最終土曜日に開催)

 

人を通して本を知る。本を通して人を知る。
https://www.facebook.com/Chonan.BiblioCafe/?locale=ja_JP

本をかすがいに 人と地域と繋がる
https://www.cl-shop.com/citylife/citylife/ichihara/2024/05/30/47879/

持ちもの

お好きな本を一冊お持ちください。
「長南ビブリオカフェ」は、本を一冊持ち寄り、それぞれが5分間で本を紹介しあいます。みなさんもお好きな一冊をお持ちくださいね。ジャンルは自由、絵本や写真集、雑誌など、なんでも大丈夫です。