課外活動コラム

趣味を通してつながる一日 [2026年1月体験記]

いすみラーニングセンター、2026年最初の活動テーマは「いラセン新年会」。

 

午前中は私設美術館「museum as it is」を訪問した。普段足を運ぶいすみより少し山寄りで、車で30分ほどの場所にある。美術館の隣の駐車場にはEVカーの充電器もあり、立地とのギャップも面白い。ちなみにこの地域は興業用の土地で人は住めないらしく、確かに向かう途中に家屋はなかったような気がする。

私設美術館というと、以前『美術館へ行こう』(著:伊藤まさこ)を読んだ際に、いろいろ調べて行ってみたいと思っていたのだが、なかなか手が回らず、調べきれていないことを思い出した。普段は大きな美術館の企画展やギャラリーで開催される個展などに足を運ぶことはあるものの、私設美術館は辺鄙な立地にあったりして後回しにしがちだ。そのため、今回は本当に良い機会になった。

 

ちなみに今回訪問した美術館の隣は、伝統工芸「茂原人形」を製作する方の工房とのこと。こちらも気になる。茂原人形は県の文化財にも指定されている土人形で、現在製作している方は四代目だそうだ。

美術館は二階建ての一軒家。メインの展示室は吹き抜けになっており、入って左手に受付、キッチン、お茶室と庭がある。さらに左手の階段を上がると、二階にも少し展示がある。入館料は1,200円で、珈琲付き。キッチンから庭へとつながる空間が素敵すぎて、あの場所で談笑しながら珈琲を飲めたのはとても嬉しかった。

 

「museum as it is」は、東京・目白にあった有名な古道具店「古道具 坂田」を営んでいた坂田和實さんが、日常生活で使用してきた各国の工芸品を展示するためにつくられた美術館だ。坂田さんが亡くなられた際に、東京から千葉へ移設された。訪問当日はお会いできなかったが、現在は奥様が管理されているそう。

展示内容は、帽子、布、農具、儀式の道具、玩具、家具など多岐にわたり、館内の至るところに散りばめられている。印象的だったのは、年代がさまざまで、必ずしもアンティークばかりではないという点だ。人が生活の中で大切に使ってきた形跡のあるものは、何でも古道具になり得るのだなと感じた。自分が日常的に使っているものも、いつか古道具として展示されるくらい大切に使っていきたい。書いているうちに、前月の活動で観た映画と重なる部分もあるような気がしてきた。

建物の構造としては、光の入り方がとても印象的だった。吹き抜けの天井には小さな天窓があり、庭への出入り口も窓になっている。二階に上がった際、窓から差し込む光が壁にかかる様子も美しい。時間帯によって別の場所にスポットライトが当たるのは、一般的な美術品展示にはない良さだと感じた。私たちが訪れた時間帯は農具に光が当たっていたが、別の時間帯には椅子に光が当たることもあるのではないだろうか。ちなみに自然光だけでなく照明もいくつかあり、個人的にはお茶室の照明の光がとても好みだった。

美術館を出た後に向かったのは「しろくまキッチン」。川に面した縦長の建物で、明るく広い店内にはパン、クッキー、スイーツ、お惣菜、お弁当、カレーなど、さまざまなものが並んでいる。店内で食べることも、外のテラスで食べることもできる素敵な空間だった。お昼の予定がなければ、もう少し長く居座りたかった……。

それぞれ欲しいものを購入し、港の家へ向かう。本日のお昼も、すみれ舎さんのお弁当。ちくわとこんにゃくのコチュジャン炒めと、神丹穂入りごはんがやはり好きだ。道の駅で寿太郎さんが購入したサーターアンダギーもいただいた。

午後は「いラセン新年会」と称し、それぞれの2026年にやりたいことについて語り合った。全体的に、新しいものに触れようとする意欲が強いのが、いラセンメンバーの面白いところだと思う。音楽、言語、旅行、編み物、料理など、さまざまな挑戦が挙がった。

中でも多かったのは「読書」。話してみると積読が多く、かくいう私も積読しまくっている。今年は月に2冊は読みたいと思う反面、観たい映像作品ややりたいことが多く、時間を割くのを躊躇してしまうのが良くないのだろうな、と自己分析する。1月の初めに『いまを生きる』の原作を読んだので、今年はいける気がする、とポジティブに捉えたい。

 

盛り上がって面白かったのはラジオの話だ。日々の散歩時間にラジオを聴く人がいて、ラジオのおすすめ大会が開催された。私自身、中学生の頃はよく聴いていたが、最近は音楽ばかりで、ラジオを聴く機会はあまりなかったかもしれない。PodcastやYouTubeのビデオエッセイを聴くことはあるが、ラジオのようにプロがお便りを読む番組には触れられていないなと思い、これを機に久しぶりに聴いてみようかと思った。

いラセンの今後の活動としては、編み物をやってみたい人が意外と多く、編み物会を結成できたら楽しそうだとか、オフグリッド生活をしている人を訪問してみたいとか、カフェ巡りをしてみたいとか、さまざまなアイデアが出た。その中でも、実現したら面白そうだと思ったのは、画家の柴﨑春通さんを呼ぶこと。いすみ出身・いすみ在住らしく、もし実現したら、いラセンにぴったりだと思う。

 

そんなこんなで楽しい時間を過ごし、1月の活動日は終了した。帰りは初めて港の家から最寄りの駅まで歩いたのだが、意外にも徒歩15分ほどで着いた。日が暮れる中を歩きながら一日を振り返ることができ、清々しい気持ちで締めくくれる良い活動日だった。

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